A.山歩き/2.山紀行/・・発端丈山と益山寺
発端丈山と益山寺

ーー海上越しの富士山の展望と石仏の道を行くーー


今年最後の山行として発端丈山へ登る。箱根新道を通って箱根峠から伊豆スカイ ラインに入り、亀石峠で降り、サイクルスポーツセンターの脇の道を経て大仁へ 向う。
しかし、城山の岩壁は見えるが近くに行く道が分らない。ガソリンスタンド で道を聞いて、ようやく9:時40分についた。自宅から2時間10分掛かった。
駐車場は狭く、数台しか置けない。身支度をして出発する。右手の岩壁を見上げ ながら石のゴロゴロした道をゆっくりと登って行く。杉林とアオキの道である。 冬イチゴが道端にあるが既に時期が過ぎており、食べれそうなものは少ない。
上がるにしたがって岩壁が迫ってくる。豆粒のようなクライマーが岩壁を少しずつ 上がっていくのが見える。やがて、城山峠に着いた。
今日は城山はパスして先きを急ぐことにする。今度は山の左側を巻いている 平坦な道で気持ちが良い。冷たい風が強く、木々は風で鳴っている。
しばらく行くと林道に出た。車が多く駐車している。テントまで張ってある。 元旦のご来光を見るためにもう来ているのだろうか?
林道を左に行くとすぐ右手に山道が上がっている。尾根道であるが、杉林の中の道 で見通しは効かない。ところどころにアオキの実と、赤い実をつけたミョウガ のような葉の植物が見られる。
そのうち右に葛城山へ登るヤブ道の道標が現われるが、そのまま真直ぐ発端丈山 へ向う。同じような道をしばらく行くと、三叉路となり、右に葛城山方面への道 を分けている。
真っ直ぐ行くと、やがて、道は尾根の右を巻くようになり、右手前 方に雑木林の山が見えてくる。10分も行くと益山寺の分岐となり、明るく開けて 峠のようである。
周りはやっと落葉樹の山で明るく開けており気持ちの良い道と なる。相変わらず風が強く、ヒューヒューと木が鳴っている。しかし、登山道は 風当たりが少なく、日溜りの道である。
間もなく道はこのコースで最大の登りとなり、一歩一歩登る。 上がるにしたがって、右手に葛城山が競りあがってきてだんだん見晴らしが良くなっ て来た。 あえぎあえぎ登り切ると平坦な道となる。桜の木も見られ、春はよさそうなところで ある。日溜りの道にはアザミの花がまだ咲いている。
先を子供連れの夫婦が登っていく。先に行った子供が歓声をあげている。 もう、頂上のようだ。
頂上は広場になっていて、その上に立つと駿河湾越しに富士 山が浮かんで見える。富士山は風が強いのか、右に雲が尾を引いている。 雲は張り付いて離れず全貌は見えないが、海に浮かぶ富士山を見るのは初めてなの で感激した。11:40である。富士山を見ながら昼食とする。
帰りは益山寺経由で帰ることにする。益山寺分岐で右手に入り、 しばらく杉林を行くと三叉路となり、左に城山方面の道が分けている。
我々は真っ直ぐ行く。少し行くと左下に寺院の屋根が見えてくる。正規の道はま っすぐのようであるが、左下に下る踏み跡があったので、それを下ると奥社の広場に 降り立った。
古い寺らしく沢山の石仏が並び、イチョウも太く年代を感じさせる。 また、境内にはサザンカが美しく咲いている。写真を写しながら石段を下ると、 そのうち急傾斜の舗装道路を下るようになる。
間隔をおいて石仏が現われる。 その表情を見ながら下る。一般道に出ても石仏は延々と続き、まさに石仏の道である。 そのうち左手に砕石場が見えてきて、自動車道路となり、石仏は無くな った。石仏はこの砕石場付近まで33体あるとのことである。
道は城山を巻くように続き、旧道の裏道ではキンカンや赤い実をつけた木 が見られ、気持ちを和ませてくれる。しばらく山を廻りこむように行くと、 城山の岩壁が見えてくる。そうすると間もなく駐車場であった。案内を見ると伊豆 の八景とあった。
(1998−12−30歩く)

(コースタイム)
自宅7:30−登山口9:40〜45−城山峠10:30−林道10:40 −葛城山分岐11:00−益山寺分岐11:20−発端丈山11:38〜12:05 −登山口13:40

(地図)
・昭文社 山と高原地図 伊豆
・略図


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