A.山歩き/2.山紀行/・・三頭山
三頭山

ーー夏の日、涼しい沢沿いのブナの道を登るーー


昨夜、遅く帰宅したので、明日(7/29)、山へ行くつもりであったが、家内が明日は 都合が悪いと言う。半ば山に行くのはあきらめていたが、朝起きたら天気が よく、むしょうに山に行きたくなった。
もう7時である、チョッと遅すぎる。近くの山に行こうと思うが、どこがよいか。夏である。 涼しいところというと高いところでなければならない。
八ヶ岳や奥秩父などへ行く時、素通りしていた相模湖IC周辺の山が気になっていた。 そのなかで車である程度上まで登れるところ、ということで三頭山を選んだ。
自宅を8:30に出発した。登山口の都民の森には12時着いて、登り下りで2時間、 まあ15時頃には降りてこられるだろう、という計算である。
上野原から小菅方面へ入り、途中から甲武トンネルを抜けて五日市街道に突き当たる。 そこを左折して数馬の方に向かい、都民の森へ向けてくねくねと登って行く。
立派に整備された都民の森に着いた。案内所で都民の森のパンフレットをもらい、 三頭山に登るにはどのコースがよいか聞いたところ、三頭大滝を経て沢沿いにブナの道を登り、 帰りは鞘口峠経由がよいとのことであった。
大体、頂上まで1時間10分であるという。素直にその通り行く。 都民の森はよく整備されていてクッションの効いた木くずの道が心地よい。 三頭大滝までは普通の靴でも大丈夫である。 約20分歩いて大滝に着いた。滝を見るための行き止まりの滝見橋まで設けられ ている。
結構落差があり、紅葉、新緑の頃は良さそうである。そこから石山の路とブナの 路に分かれており、教えられた通り沢沿いのブナの路を行く。
この道に入るとさすがに観光客の姿はなく、三頭山への登山者だけである。 この沢の水は案内書では飲めるとのことである。ブナ林の中の沢沿いの石のゴツゴツ した道が延々と続く。
あまり傾斜はきつくはないが、さすがに夏である、汗が絶え間なく流れる。 大滝から30分も登って一休みしていたら、沢の上流でゴソゴソしている登山者が いた。降りてきたので、なにをしていたんですかと聞くと、 この付近は沢の源流になっていて冷たい水が湧いており、 いつもここに来るたびに20Lほどポリタンクに入れて持帰り、コーヒを沸かして 飲むとのことであった。また、ついでに頂上までいくらかかるか聞いたところ、1時間との ことであった。
我々も沢の水を補給する。どうも1時間はかかり過ぎと思う。降りてくる人に 会うたびに聞く。40分、20分とまちまちである。大体30分と見当つけて登りだす。
やがて、沢からはずれジグザクしながら尾根へ登る道となる。15分で尾根に 着いた。そこからは頂上まで15分とあった。
尾根の道は階段の道で、延々と続いている。退屈凌ぎに階段を数えながら登る。 大体60段ほど登ると息が切れてくる。60段毎に小休止しながら登ると、ようやく 頂上に着いた。
頂上は丹波の方が幾分開けていたが、あいにく曇って展望はきかない。 沢山あるベンチの一つに腰掛けて昼食とした。13時の昼食である。 30分ほど休憩し、鞘口峠の方へ下った。
最初は平坦な樹林の道で、登りはこちらの方が楽だったのかね、と話ながら下る と、急に急降下となる。こんなに登ったのかと思う位延々と下ると、やっと鞘口峠に 着いた。
刀の鞘のように狭い峠かと思ったが思いのほか開かれた峠であった。そこから 10分ほど下ると森林館となった。14時40頃着き、今日の山歩きは終わった。
家を8:30に出てきた割には充実した山歩きであったが、新緑や紅葉の頃の方が 良いように思われる。 (1996−7−28歩く)

(地図)
・昭文社 山と高原地図 奥多摩
A-2 [山紀行]へ戻る