A.山歩き/2.山紀行/南郷山・幕山/
南郷山・幕山

ーー早春のきらめく海をみながらのハイキングーー

正月、幕山梅林を基点に歩く。幕山の梅はさすがにまだ早かったが、スイセンは盛り であった。スイセンを横目に見ながら、いつも車で通る舗装道路を五郎神社の方へ 緩やかに下っていく。
梅林が整備されたために観光地化が加速されているようである。 洒落たレストランなどいろいろな店が建っている。また、何かを建てるのだろうか ミカンのなっている木までブルトーザーで掘り返されている。
五郎神社に近くなると、南郷山への標識があり、左へきつい坂のミカン畑の農道 を登って行く。両側の畑にはミカンが鈴なりになっている。また、近くの雑木林では ヒヨドリがピィーピィー騒いでいる。ところどころでミカンが売られている。 一袋100円と安いが、今から買うと重いのを最後まで背負っていかねばならないので 遠慮する。
きつい傾斜がだいぶ緩んでくると右手にゴルフ場を見て歩くよう になる。カヤトや小笹竹の中の道を行くとゴルフ場に沿って右にカーブし、左手は 雑木林となる。
たまにゴルフボールのコーンという音はするが静かである。金網越しにゴルフ場 の方を見ると、尾羽が長くとさかの赤い雉がジッとこちらを見ている。近づくと下の 芝生の方へ驚いたように低空飛行しながら飛んでいった。
やがてゴルフ場から離れ、しばらく雑木林の道を登っていくと白銀林道にでた。 林道は舗装され立派になっていた。右へ少し行くと左側に階段があり、そこから丈 の大きいハコネダケに囲まれた道を登っていく。やがて小さな尾根の右を巻く赤松の道を通 って尾根に登り返し、左側を巻いて行く。
右側の尾根が高くなってくると、尾根に向って急登するようになる。尾根に着くと カヤトとなり、少し行くと南郷山の頂上であった。
誰もいない静かな頂上で一休みし、星ケ山の方向に向かう。まもなく白銀林道へ 急降下している道と星ケ山公園へ通じてるであろうか真っ直ぐな道との分岐点になった。 真っ直ぐな道はどこへたどり着くか行きたいところであるが、今日は宿 題として左手へ下った。
ハコネダケの道を急降下するとまもなく白銀林道にでた。林道は舗装工事中で、 道路はローラで固められている。少し行くと自鑑水入り口となり、右手の雑木林に登 りながら入っていく。道は杉林に続き、500mも歩くと薄暗い道から抜け、ポッカリ 空の見える池に着く。しかし、水は枯れている。自鑑水のいわれの案内板を見て幕山へと向う。
3分位歩くと林道を横断し、幕山へ薄暗い杉林の道を行く。杉林を抜けると春に はワラビの生えるカヤトの丘のに突き当たり、丘を巻くように左に行く。間もなく 右折して防火帯の道を行くようになる。 右側のカヤトの丘には数年前に桜が植えられ、大分大きくなってきた。 春には見事な花が見られるかもしれないが、まだ、お目にかかっていない。
少し行くとチョッとしたピークに達し、目の前に幕山の頂上が見えてくる。 いったん下って登り返すと遮るものがない草地の幕山の頂上に着く。
頂上には既に2,3組のパーティが休んでいる。眼下には真鶴半島、初島、大島、 伊豆の山々が見渡せられ、相模湾の海はきらめき、もう春の光を放っていた。 我々も海を眺めながら昼食とする。
下山は海を正面に眺めながら広くジグザクに整備された道を下る。途中、普通の 靴や、ローヒールを履いたおばさんの団体と会った。もう、この下山道は梅林の遊歩 道の延長で一般観光客の人も登ってきているようである。
10年も前だろうか、何不自由していないこの下山道に道路拡張用の小型ブル が入って工事をしていた。なぜ!とびっくりしたことがあったが、既に、ハイカー独占 の時は過ぎたようだ。(1999−1−2歩く)

(コースタイム)
梅林8:12−五郎神社手前南郷山入口8:38−白銀林道9:47 −南郷山10:10
〜18白銀林道10:28−自鑑水10:42− 幕山11:05〜35−梅林12:30

[湯河原付近の山]へ戻る