A.山歩き/2.山紀行/・・蓼科山
蓼科山

ーー秋の気配のする大河原峠より登るーー


学校の夏休みが終わって、蓼科高原も静かになった頃、秋の気配を求めて大河原峠 を基点に池めぐりを行うのが例年の恒例行事であった。
今年も大河原峠を目指すが、気になっていた隣りの蓼科山へ登ることにした。 御泉水自然園を通ってゆく林道は工事中で何とか通れたが、大河原峠へ着いても 駐車場を工事していた。しかし、金曜日であるということで人は少なく、なんとか 駐車できた。
峠のヒユッテの周りはマツムシソウが盛りで、もうすっかり秋の気配 であった。右手のマツムシソウの咲き乱れている草原を過ぎると、シラビソ、 ツガの林の登りとなった。
道はゴロゴロ石が多く、足元に気を配りながら登る。いかにもキノコが 生えそうなので、探しながら登るが何もない。40分くらい登ると傾斜も緩くなっ てきた。
時々シラビソ、ツガ林の開けたところもあるが、相変わらず林の中の道で、 そのうち平坦に近くなる。
やがて、少し下りの道になり、ところどころに草地の広場があり前方が開け、 これから登る蓼科山が見えてきた。
山頂への登山道が樹林帯を登り、その上の岩のゴロゴロ露出した斜面を通って、頂上付近 まで続いているのが見える。ようやく、小屋が間近に見えてきて将軍平となる。
御泉水自然園方面からの道も合流している。その方面から登ってきたパーテイも 2,3あった。ひと休みして出発する。
岩のゴロゴロした樹林の急登が続く。樹林の中の道から抜けると見晴 らしがよくなり、前掛山、双子山、横岳の裾野がよく見える。
大きな岩を少し登ると左へ巻き、5分も行くと頂上小屋が見えてきた。そこには蓼科山頂上の看板があり、 写真を写す。頂上には大きな岩が堆積している。
火口だろうか。編笠山の山頂の風景と似ている。小屋から岩の堆積してい る広場へ少し行くと本当の山頂があり、その近くで昼食とする。
まわりを見渡すが、視界は余り効かず前掛山方面の双子山のみであり、 早々に下る。将軍平から右に天祥寺原へと下ることにする。岩や石のゴロゴロした 道は地図のコースタイムより余計にかかる。頂上と将軍平は20分のところ30分 もかかる。
天祥寺原への道も長い長い石のゴロゴロした道である。幸い、道端には赤い実 を付けたゴゼンタチバナや、鮮やかな黄色のアキノキリンソウが多く、気持ちを なごませてくれる。
遥か下のには天祥寺原であろうか平原状のところが見える。そこまで下るのか と思うとうんざりする。
しばらく下っていくと、頂上から見えた大きな岩のゴロゴロしたガレ場が左に 見えるようになる。やがてその延長線のガレ場が枯れ沢となり、登山道と合流する。 そこから枯れ沢をくだることになる。
しばらく沢を下ると左側の樹林へ道は入っていく。もう天祥寺原だろうと思っ たが、下っても下っても着かない。
樹林が少し明るくなって下生えが笹となり、もうそろそろ天祥寺原と思うが なかなかである。ようやく草原状となり、マツムシソウが見えてきて天祥寺原 となった。
地図のコースタイムでは50分とあるが1時間5分もかかった。 天祥寺原からの蓼科山と前掛け山の稜線の曲線が美しい。
そこからコースタイムで40分とあるところ50分かかり、ようやく大河原峠 のヒュッテの屋根が見えるマツムシソウの咲き乱れる草原についた。 そこで北八ッの秋の気配を満喫し、のんびりと至福の時間を過ごした。 (1997−9−5歩く)

(コースタイム)
自宅5:00−諏訪・茅野IC7:55−大河原峠9:07〜30− 将軍平10:55
〜11:10−蓼科山11:45〜12:15− 将軍平12:45−天祥寺原13:55
〜14:05−ヒュッテ近くの草原14:55〜15:15
(地図)
・昭文社 山と高原地図 八ヶ岳・蓼科

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