A.山歩き/2.山紀行/・・矢倉岳
矢倉岳

ーー大雪の後、21世紀の森から残雪を踏んで登るーー


矢倉岳には足柄峠から何回となく登った。日溜りの山としてまた登ってみようと思 っていたところ、大雪が降り、足柄峠まで車で登るのは無理であろうということで、 初めてであるが、残雪の中を21世紀の森から登ることにした。 
21世紀の森の駐車場に車を置き、尾根の上にあるセントラル広場を目指 して、舗装道路を少し登り、「天然の森」の山道をジグザクと登る。
先日の大雪で倒木が多く道を塞いでいる。くぐったり、跨いだりしながら登る。 アオキの木が非常に多く、それも粒の大きい赤い実が鈴なりになっている。 1時間もするとセントラル広場についた。
登ってきた道はそれほど雪は多くなかったが、セントラル広場は北側でしかも 雪を遮るものがなかったせいか、残雪が多い。 しかし、まだ、朝早いので、雪がしまっていて、歩いても靴が埋まることはなく、 どこでも自由に歩けて快適である。
尾根沿いに城址を経て行く道もあるようであるが、雪のため定かでないので 尾根の右側を通る林道を行くことにする。
北側の残雪の多い林道をしばらく行くと、左手の杉林の中へ入って行く山道があ り、そこを行く。薄暗いが、林のため残雪は少なく、道はハッキリしている。
20分も歩くと城址のあるピークを巻いて雑木林の尾根道に出る。やがて、 左前方に矢倉岳の残雪の多い北斜面が見える。
尾根をしばらく歩いて行くと、 左手に行く山道がある。そちらの方が雪も解けていかにも本道のようである。 尾根の左斜面をトラバース気味に行くのかと思いその道をいってみる。 しかし、その道はどんどん下っている、これは矢倉沢へくだる道に違いないと 判断し、また、尾根まで戻る。
残雪のため道が判然としないところを尾根を 外さないように登って行くと、そのうち道は尾根を外れ右へ下り、杉林の薄暗へ と入っていく。沢まで下って登り返すと、視界が開け足柄峠からの道に 合流した。
そこは山伏平で、吹き溜まりなのか20〜30cmの残雪があつた。 そこからはまぶしいくらい明るい雪のカヤトの登りとなり、やがて頂上に着いた。
頂上からは残雪の明神岳、神山、金時山が見渡せられる。富士山も頂上に着いた時 は見えたが、昼食の間に薄日差す白い空に見る見る間に溶け込み見えなくなった。
下りは同じ道を下ったが、雪が柔らかくなり、歩きにくく、上りとほぼ同じ時間が 掛かってしまった。しかし、久しぶりの雪山で十分楽しめたハイキングであった。
(1998−2−7歩く)

(コースタイム)
21世紀の森10:05−セントラル広場10:55−山伏平12:00− 矢倉岳
12:25〜45−山伏平13:05−林道13:47− セントラル広場14:05〜15
−21世紀の森14:45

(地図)
・1/25000地形図 山北 関本
・略図

A-2 [山紀行]へ戻る